
『3051-BLACKOUT』
アメリカ海軍特殊部隊NAVYSEALsの要請によって生まれたリストウオッチ、それがLUMINOXである。ラテン語で明るい夜を意味するルミノックスの秘密とは……
デジカメと違って、腕時計は1個あればいいと思っていた。まあせいぜいフォーマルと普段使いの2個あればいいかと。しかし、ちょっと数えてみると19個、さらにどっかに腕時計専用のボックスがあったような気がする。クォーツ時計の電池を定期的に交換するだけでも大変だ。いつの間にか集まった腕時計だが、普段はロレックス『シードゥエラー』を使っている。これは婚約指輪とバーターで手に入れたこともあって、もう20年以上の付き合いになる。それがある朝、壊れてしまった。止まっていたのでいつものようにトリプルロック式の竜頭を回してネジを巻こうとすると、スカスカで空回りしてしまう。仕方がないので日本ロレックスに修理を依頼。郵送されてきた見積書を見ると、なんやかんやで合計12万9360円。ケース以外はほとんど交換、修理完了まで2ヵ月ぐらいかかるようだ。こうなってくると修理完了まで何か新しい腕時計が必要だ。『シードゥエラー』が戻ってきてもキャラが被らないモデルがいい。そこでどんな条件があるのかを書きだしてみた。
1.自動巻は面倒なので4年間ぐらい止まらないクォーツ。ソーラーなら完璧。
2.『シードゥエラー』は重さ150gもあるので、今度は重さ100g以下にしたい。
3.『シードゥエラー』はステンレス鋼製なので、カーボンかチタン製がいい。
4.『シードゥエラー』は夜光が貧弱なので、暗いところでも見やすいこと。
5.防水性能は20気圧(200m)は欲しい。
6.ナイロンかウレタンベルト希望。
最初はビンテージのミリタリーウオッチと思ったのだが、ほとんどが防水じゃないし、自動巻なので面倒である。さらにいつ壊れるかわからないし、修理代も嵩みそうだ。ここは素直にクォーツのダイバーズウオッチにするか。しかし、ダイバーズウオッチだと『シードゥエラー』と完全に被るのでおもしろくない。腕時計に詳しい知人が勧めてくれたのがLUMINOXである。自己発光イルミネーションシステムを採用して、いかなる時にも時刻を確認できる。トリチウム(三重水素)ガスを閉じこめた透明なチューブを配置することで、蓄光性塗料と違い日光に当てる必要がなく、10年以上も発光し続けるという。トリチウムは放射性物質のため日本への輸入が規制されていた時期があり幻の腕時計だったこともある。わざわざ日本向けにトリチウムの量が925mbq以下の「T25」バージョンが存在していたものの2005年の法改正により記載の義務がなくなり、現在は表示がなくなっている。やっぱり表示した方がカッコイイという意見に応えて復活させたモデルもあるらしいが。とにかく蓄光性の表示より100倍明るという。さらにこの時計はもともとアメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの要請で開発されたものなので、当然MILスペック(MIL-46374F準拠)なのである。ネイビーシールズ以外にも、グリーンベレー、F.B.I、C.I.A、D.E.A、A.T.Fやシークレットサービス、NYPD、ラスベガス市警SWAT TEAMなどにも採用されている。日本ででは公安調査庁のTHIRD-iが使っている。あ、これは『ブラッディ・マンデイ』に出てくる架空の組織だけど。50ヶ月間動き続けるクォーツ、そしてカーボンを使ったケースを採用して重さはベルト込みで54gしかない。防水性能は20気圧でウレタンベルトを採用、逆回転防止ベゼル付きとすべての条件を満たしている。
数あるモデルのなかで、彼のオススメは通称『3051 BLACKOUT』である。3050シリーズの文字盤の数字、文字などすべてブラックアウトしたモデルなのだ。ブラックアウトと言えば、PVD(Physical VaporDeposition)処理されたBell & Ross『BR01-92 FANTOM』が有名だが、何しろほんとに真っ黒で文字盤は大きいが時間はわからないという黒すぎる腕時計なのだ。

これに比べれば『3051 BLACKOUT』はトリチウムのおかげで、昼はもちろん夜でも見やすく、真っ黒だが実用的な腕時計である。しかも円高差益還元でかなり安い。このモデルは昨年の12月前までは日本未輸入だったのだが、現在は日本正規保証2年付きモデルが発売されている。価格は3万4650円。並行輸入品であってもインターナショナルギャランティーカードがあれば、日本で保証が受けられるので、eBayやAmazonなどの海外通販で探してみるのもいいだろう。
というわけで、早速ゲットしたのがコレだ!

ケースを開けると各国語で書かれたマニュアルが入っている。もちろん日本語で記載されたページもある。

確かにロゴマークを含めて文字盤周りは真っ黒だ。日付だけは白くて見やすい。それから竜頭はなぜかマットグレー仕上げだ。

裏面には「45」の文字が薄く刻印されているようだが、これは何かのシリアルナンバーなのだろうか。ちょっと謎である。あとはスイスメイドとか、PC/カーボンケースとかミネラルガラスとか200m防水とか記載されている。

早速、暗いところで見るとトリチウムがブルーに浮かび上がる。さらに12時の位置だけがオレンジ色になっている。これらの色は蓄光性塗料では見られないのでインパクトがある。秒針までハッキリ見えるし、回転ベゼルもトリチウム入りで非常に視認性がいい。

今度は手持ちの時計の中で最も蓄光性塗料が明るいモデルと比較してみよう。一番明るかったのは航空機腕時計のレプリカモデルでケースの直径は何と60.1mmというバカバカしく巨大である。ちなみに3051は48.3mm(実測)である。

それでは早速、クローゼットの中で比較撮影スタート。デカ文字盤の方はガラスに多少映り込みがあるが勘弁していただきたい。最初は抜群に蓄光性塗料の方が明るい。

約5分経過ですでに蓄光性塗料の明るさにやや陰りが見え始めたようだ。

約10分経過すると、ルミノックスの方が明るく見える。余計なものが見えずブルーの発光部分だけが見えるため、視認性も抜群だ。

約15分経過で、わかりやすくするため露出をさらに絞った。肉眼ではほとんどまっ暗なのだがISO800で撮影しているため、実際より明るく撮れている。ここまで時間が経過すると肉眼では、デカ文字盤はほとんど時間が確認できず、ルミノックスは最初と同じ明るさで発光し続けている。

結論的には、スゴイよ! ルミノックス。放射性物質の半減期が12.5年ぐらいなのでそれ以降はゆっくり暗くなり25年ぐらい発光を続けるらしい。そういえばウチのロレックス『シードゥエラー』にも「SWISS-T<25」という表記があったような気がするが、あれはトリチウム採用の意味だったのか。ウーン、最近は全然光らないのだが……。調べてみると古い時計は結構、トリチウムが採用されていたようだ。しかし文字盤に直接塗っていたので劣化も早かった。現在はルミノーバと呼ばれる日本の根元特殊化学が開発した従来の蓄光顔料の10倍明るく長持ちする素材が使われているという。オーバーホールから戻ってくるロレックスはこちらの文字盤になっているはずなので、そこで改めてルミノックスと対決させてみようと思っている。
LUMINOX『3051-BLACKOUT』

【SPEC】
●直径47mm/厚さ約14mm。ムーブメント/Ronda515(クォーツ)。ケース/カーボンファイバー。ベルト/ウレタンラバー。風防/ミネラルガラスクリスタル。重量/54g(ベルト含む)。 電池寿命/製造から約4年。
■LUMINOXのホームページ
http://luminox.jp/
■LUMINOX『3051-BLACKOUT』の製品ページ
http://luminox.jp/news/12/

川野剛
カメラマンに憧れ中1で押し入れ暗室にこもる。高校で写真部部長。コピーライターとなるが、会社を辞め単身カナダに渡りアウトドアインストラクターを目指す。帰国後、AV、家電、デジカメ、Macの好きなライター稼業を続ける。家事検定3ツ星、NPS会員。
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数あるモデルのなかで、彼のオススメは通称『3051 BLACKOUT』である。3050シリーズの文字盤の数字、文字などすべてブラックアウトしたモデルなのだ。ブラックアウトと言えば、PVD(Physical VaporDeposition)処理されたBell & Ross『BR01-92 FANTOM』が有名だが、何しろほんとに真っ黒で文字盤は大きいが時間はわからないという黒すぎる腕時計なのだ。

これに比べれば『3051 BLACKOUT』はトリチウムのおかげで、昼はもちろん夜でも見やすく、真っ黒だが実用的な腕時計である。しかも円高差益還元でかなり安い。このモデルは昨年の12月前までは日本未輸入だったのだが、現在は日本正規保証2年付きモデルが発売されている。価格は3万4650円。並行輸入品であってもインターナショナルギャランティーカードがあれば、日本で保証が受けられるので、eBayやAmazonなどの海外通販で探してみるのもいいだろう。
というわけで、早速ゲットしたのがコレだ!

ケースを開けると各国語で書かれたマニュアルが入っている。もちろん日本語で記載されたページもある。

確かにロゴマークを含めて文字盤周りは真っ黒だ。日付だけは白くて見やすい。それから竜頭はなぜかマットグレー仕上げだ。

裏面には「45」の文字が薄く刻印されているようだが、これは何かのシリアルナンバーなのだろうか。ちょっと謎である。あとはスイスメイドとか、PC/カーボンケースとかミネラルガラスとか200m防水とか記載されている。

早速、暗いところで見るとトリチウムがブルーに浮かび上がる。さらに12時の位置だけがオレンジ色になっている。これらの色は蓄光性塗料では見られないのでインパクトがある。秒針までハッキリ見えるし、回転ベゼルもトリチウム入りで非常に視認性がいい。

今度は手持ちの時計の中で最も蓄光性塗料が明るいモデルと比較してみよう。一番明るかったのは航空機腕時計のレプリカモデルでケースの直径は何と60.1mmというバカバカしく巨大である。ちなみに3051は48.3mm(実測)である。

それでは早速、クローゼットの中で比較撮影スタート。デカ文字盤の方はガラスに多少映り込みがあるが勘弁していただきたい。最初は抜群に蓄光性塗料の方が明るい。

約5分経過ですでに蓄光性塗料の明るさにやや陰りが見え始めたようだ。

約10分経過すると、ルミノックスの方が明るく見える。余計なものが見えずブルーの発光部分だけが見えるため、視認性も抜群だ。

約15分経過で、わかりやすくするため露出をさらに絞った。肉眼ではほとんどまっ暗なのだがISO800で撮影しているため、実際より明るく撮れている。ここまで時間が経過すると肉眼では、デカ文字盤はほとんど時間が確認できず、ルミノックスは最初と同じ明るさで発光し続けている。

結論的には、スゴイよ! ルミノックス。放射性物質の半減期が12.5年ぐらいなのでそれ以降はゆっくり暗くなり25年ぐらい発光を続けるらしい。そういえばウチのロレックス『シードゥエラー』にも「SWISS-T<25」という表記があったような気がするが、あれはトリチウム採用の意味だったのか。ウーン、最近は全然光らないのだが……。調べてみると古い時計は結構、トリチウムが採用されていたようだ。しかし文字盤に直接塗っていたので劣化も早かった。現在はルミノーバと呼ばれる日本の根元特殊化学が開発した従来の蓄光顔料の10倍明るく長持ちする素材が使われているという。オーバーホールから戻ってくるロレックスはこちらの文字盤になっているはずなので、そこで改めてルミノックスと対決させてみようと思っている。
LUMINOX『3051-BLACKOUT』

【SPEC】
●直径47mm/厚さ約14mm。ムーブメント/Ronda515(クォーツ)。ケース/カーボンファイバー。ベルト/ウレタンラバー。風防/ミネラルガラスクリスタル。重量/54g(ベルト含む)。 電池寿命/製造から約4年。
■LUMINOXのホームページ
http://luminox.jp/
■LUMINOX『3051-BLACKOUT』の製品ページ
http://luminox.jp/news/12/
川野剛
カメラマンに憧れ中1で押し入れ暗室にこもる。高校で写真部部長。コピーライターとなるが、会社を辞め単身カナダに渡りアウトドアインストラクターを目指す。帰国後、AV、家電、デジカメ、Macの好きなライター稼業を続ける。家事検定3ツ星、NPS会員。
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