
『b-mobile Doccica』
ネットブックをゲットした、長期出張を命じられた、サンシャイン牧場が気がかりだ……。様々な理由からちょっとモバイル通信の必要に駆られたとき、通信時間チャージ式の気軽なデータ通信を始めてみてはどうだろう。
モバイル通信に必要なのはデータ通信カード+新規契約だった。契約不要のプリペイド式もあるが、結構高額である。『Doccica』は通信時間チャージ方式で3Gデータ通信と公衆無線LANが使える新発想の通信アダプターだ。500分の通信時間付きで1万4800円と
手軽に購入できる価格設定。人口カバー率100%のドコモFOMAエリアで使えるため、日本全国、ほぼどこでも接続できるのも魅力だ。
使い方は簡単! なのかどうかを早速検証してみよう。まず、100円ライターのような通信アダプターをノートPCのUSBポートに接続する。このデザインはちょっと、どうかと思うが、まあ目をつぶることにしよう。


接続すると内部に入っているインストーラーが自動認識され、操作に必要なソフトをインストールできる。CD-ROMドライブ不要でネットブックユーザーに嬉しい仕様だ。念のためにWebサイトもチェックして最新版のソフトをチェックしておこう。

今回は最新版のソフトがネットで見つかったので、そちらをインストール。モバイルIPフォンが使えるバージョンだ。これでハードとソフトの準備が整った。ソフトを起動すると指定の電話番号が表示されるので、ケータイで電話して『Doccica』の電話番号を入力すれば開通手続き完了だ。

『Doccica』には予め500分の通信時間がチャージされているので、このまますぐに使うことができる。さらに時間を増やしたい時は「Charge」ボタンを押すだけ。するとダイレクトチャージ設定画面が表示され、クレジットカード情報などを登録するれば、ノートPCから簡単にチャージできるようになる。料金は1分間10円と単純明快だ。


こんどは「Setting」ボタンを押してみよう。すると残りの通信時間と有効期限が表示される。有効期限は使用開始から90日で、通信時間をチャージすることで自動延長される。通信残り時間がゼロになったり、チャージが切れてから60日経過すると『Doccica』自体が使えなくなるので注意が必要だ。有効期限のみを延長する機能もあり、こちらは30日で300円となる。下にはケータイと同じように電波状態がアイコンで表示される。

もう1つの機能であるWi-Fiに接続したい場合は「Wi-Fi」ボタンを押す。どんなアクセスポイントがあるのかは設定画面からチェックすることができる。いくら3Gと言っても、通信速度はWi-Fiの方が圧倒的に早いので、公衆無線LANが使えるメリットは大きい。『Doccica』では「bスポット」ネットワークが利用できる。具体的には「ホットスポット」「FREESPOT」「BBモバイルスポット」「エアポートネット」が使える。この中のNTTコミュニケーションズが提供する「ホットスポット」はほとんどのJRの駅構内で接続できるため非常に便利だ。さらに他の事業者も合わせれば、モスバーガーやマクドナルド、ルノアールなどのファーストフード、喫茶店など利用範囲は広くなる。アクセスポイントは全国で約1万5000か所あり、1回の利用に300円がかかる。「FREESPOT」はもともと無料のアクセスポイントなので、ここに接続する場合のみ利用料はかからない。

ちょっとメールをチェックするだけなら、3G回線の方が安上がり、30分ぐらいWebブラウジングをするなら無線LANの方がいいだろう。ソフトにはタイマー機能があるので、使いすぎないように、10分で切断などの設定も可能だ。

そして『Doccica』はもちろんMac OSにも対応している。USBポートに接続するとWindowsと同様にインストーラーが起動して、ソフトをインストールしていく。

ソフトを起動すると自動的にネットワークの設定が確立して接続できるようになる。面倒な設定は不要なのだ。Macの場合このソフトを使っての無線LANへの接続はできない。

メニューバーに表示させると、このように残り時間と感度を知らせてくれる。これで『Mac book』もたちまちモバイル通信対応マシンに早変わりする。

私が計画したのは、年末年始短期モバイルプランだ。この時期はいつも妻と自分の実家に滞在するため、ネットにアクセスできなくなる。それを何とかするために『Doccica』+『ASUS UL20A』の組み合わせを考えたのだ。これなら退屈な正月番組を見るだけだった実家でも雑煮を食べながら、Webブラウジングができるのだ。

さらに地下鉄移動中も、無線LANで接続。列車が駅を離れても運がよければかなり長い間接続したままの状態が続いた。

そして妻の実家でも、会話の中でちょっとした疑問点が出てきた場合に、すぐさまググれるので非常に便利。ここでは無線LANが見つからず3G回線で接続した。

三が日を過ぎて、日本橋三越本店にアンコールワット展を見に行った。ライオンがいる入口付近で無線LANが使えることを確認済みだったので、妻が買い物をしている間、しばしネットにアクセスして、SNSなどをチェック。


こうして年末年始を無事に乗り切ることができた。残り時間は400分もあるので、まだまだ活躍してもらえそうだ。私は月額380円の公衆無線LANサービス『WIRELESS GATE』に入っているのだが、これが意外と接続できない場所が多い。特に駅で使えないとガックリくる。しかし、『Doccica』なら駅で使える確率が高く、成田エクスプレスもN700系の東海道新幹線でも使える。しかもWi-Fiがだめなら3Gでつなげる。もちろん移動中や地下街、ビルの中でも接続できる。使ってみるとこの1万4800円という価格は決して高くはない。契約やしばりなどがなく、使いたい時だけ使えて、料金も明確だ。弱点は無線LANへの接続が割高なのと、3Gで接続しても他の事業者のような高速通信ができるとは限らないことだ。これを差し引いても、短期集中モバイル派や時々モバイル派には検討の価値ありのモバイル通信手段なのだ。
日本通信『b-mobile Doccica』

【SPEC】
●幅26.5×高さ87×奥行き12mm、約30g。対応OS=Windows7 Vista、XP(SP2以降)、MacOS 10.4以降。利用時間/有効期限=500分/90日間。
■日本通信のホームページ
http://www.j-com.co.jp/
■『Doccica』の製品ページ
http://www.bmobile.ne.jp/personal/doccica/index.html
川野剛
カメラマンに憧れ中1で押し入れ暗室にこもる。高校で写真部部長。コピーライターとなるが、会社を辞め単身カナダに渡りアウトドアインストラクターを目指す。帰国後、AV、家電、デジカメ、Macの好きなライター稼業を続ける。家事検定3ツ星、NPS会員。
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